お笑い番組と緊張と緩和
お笑い番組と呼ばれるものがある。
昨今のショートネタブームに陰りが出て
ネタ番組はおろか番組内のネタ見せさえも少なくなっているような。
その中でお笑い番組はどうやって成立していくか。
それはいかに番組側自ら「笑えない状況」を作り出すかに思える。
新しいことじゃない
ダウンタウンのガキ使の笑ってはいけないシリーズはまさにその典型例
ゴットタンの人気企画であるマジ歌選手権もまさしくそうだ。
芸人がマジに歌うことで緊張を作りだす。
しかし歌詞や歌い方、例えば楽器のできるマネージャーが本気の演奏をすることで
空間に矛盾が感じられて緊張がふっと緩和する。
その瞬間に牛乳を口に含んだ出演者は思い切りふいてしまうのだ。
これをなんの気なしに見ているが
牛乳を口に含ませることは
「笑ってはいけない」
という名目の意味で大きな役割があるだろう
純粋に笑わせようとしない手法は変化球のように見えるが
桂枝雀師匠が唱えた緊張と緩和の理論を見事に体現している。
この理論はどこまで通用するのか。
なにか一般生活で言われる
ギャップやツンデレも
説明しようと思えばできてしまう気もするのだが
はたしてどうだろう。